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IVF@海外 ⑰

こんにちは😃 訪問して頂いて、ありがとうございます。こちらでは、学校が終了して、スクールホリデーに入りました。しかし、共働きなので、子供達をデイケアに預けてます。しかし、私は、明日からクリスマス迄休みなので、デイケアも一旦お休みです。明日から子供達と何をしようかなと、ワクワクします。

それでは、⑯からの続きにまいりましょう。

J男は、術後10日後位に、術後初めての、泌尿器科のドクターRの受診がありました。私は、仕事だったので、J男だけで行きました。術後10日も経つと、歩くのも不自由無く、車の運転も出来る様になりました。

ドクターRは、早速、手術創をチェックしました。創部は問題なく、経過良好の事でした。切除した腫瘍の病理検査結果は、やはり悪性腫瘍でした。

ドクターRは、「J男は、まだ若い。転移があれば直ぐに広がってしまう。念のため、抗がん剤治療をした方が賢明だと思うよ。」と、言いました。J男は、「ドクターRがそう判断するのであれば、お願いします。」と承諾しました。

私は、仕事から帰宅後、抗がん剤治療の事を聞かされ、とてもショックでしたが、J男の方が、もっともっとショックだったに違いありません。

改めて、現実を突きつけられました。J男は、悪性腫瘍、つまり、癌を患いました。幸い、発見が早かったため、手術で取り切り、差し迫っての命の危機は間逃れました。しかし、まだ、安心は出来ない、という事です。再発の恐れもある。再発してしまえば、若いが為に、進行も速く、命に関わると言う訳で。再度、死と言う言葉が私の胸を大きく、えぐりました。

抗がん剤は、辛くて大変な治療だと言うことは、なんとなく理解していましたが、それが具体的に、どれだけの物なのか、J男も私も、この時は、理解出来てませんでした。

J男は、手術後、1ヶ月程で仕事復帰の予定でしたが、抗がん剤治療でしばらく入院する事になるので、結果的には3〜4ヶ月休む事になりました。ドクターRがMedical Certificate と言う診断書みたいなのを書いてくれたので、休職中もJ男の給料は、通常通り支払われました。

抗がん剤治療と言う、私たちにとって、未知の治療が2週間後に始まります。特にJ男は、不安を抱えていました。

移植から14日後に、血液検査を受ける様にと、ナースAから連絡があったので、朝一番で採血に行ってきました。その日、私は昼過ぎから仕事だったので、とてもソワソワしていました。

下腹部が重い様な、鈍痛が有り、正に生理が来る前の症状と同じ感覚が数日前からありました。私は、一人で「もう、絶対生理が来るー!」とわーわー騒いでました。

私は、仕事に行く前に、私とJ男のランチを作ってました。そこへ、1本の電話がかかって来るのです。

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IVF@海外

IVF@海外 ⑯

初めましての方も、お久しぶりですの方も、こんにちは😃 何年も海外生活をしていても、味噌汁にご飯、卵焼き、納豆を毎朝食べてます。今朝8時ごろ、仕事から帰ってきて頂く和食、疲れている身体に沁みますね。この朝ごはんは食べると、ほっこりします。因みに子供達も、毎日、この朝食です。

では、⑮からの続きに参りましょう。

翌日私は、仕事に行きました。術後のJ男を残して出掛けるのは、心苦しかったのですが、まあ、大丈夫だろうと。痛みも、我慢出来ないほどでは無いと言ってました。天気が良かったので、リハビリも兼ねて、近所の小さなスーパー迄散歩して、何でもいいから、買ってくる様にと、伝えました。

仕事から帰宅すると、ソファに座って、読書をしてました。普通だと歩いて10分も掛からない距離のスーパーに30分、往復1時間くらい掛かったそうです。鼠径部切開で手術をしているので、歩くとかなり、痛いそうです。押し車を押して歩いてる、お婆ちゃんにも抜かされたそうです。まあ、早期離床、早期回復と聞いたことがあるので、散歩は良いリハビリになるのではと、しばらく、続けてました。

3日後の朝にCクリニックの、培養師さんから、電話が掛かってきました。「4つの受精卵のうち3つは成長が止まったり、フレグメントが多く出過ぎたりで、残念ですが、破棄いたしました。しかし残りの一つは、とても成長が速く、大変良い受精卵が育ってます。」との事でした。確か20個くらい採卵出来て、受精卵になったのが4つ、そのうち今も成長してる受精卵は、たったの一個とは、何と確率が悪いのでしょう。

Cクリニックの私の担当の、ナースAからも、電話がかかって来ました。「明日、移植しましょう。」その日は、確か採卵から6日後位だったと思います。

職場に連絡して、休みをとりました。飛行機の予約もしました。今回は、日帰りで行く事にしました。

J男は、術後未だ間がないので、私、一人で行きます。移植は、昼前だったので、朝一番の飛行機で向かいました。

今回は、麻酔無しで行われました。ドクターLが、受精卵がとても良好に育ってるよ、と言ってくれました。

経腟超音波モニターに映し出された映像を説明してくれながら、移植はあっという間に終わりました。細長い管が子宮内に入り、そこから受精卵を子宮内に注入したのが肉眼で確認出来ました。ものの2〜3分と言ったところでしょうか。

それから、半個室のお部屋で紅茶とビスケットを頂いた後、また飛行機で、トンボ帰りしたのでした。

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IVF@海外 ⑮

こんにちは😃 私の住む街では、この時期になると前庭にクリスマスライトのデコレーションをする家が増えてきます。そこで、ママ友がバスをハイヤーし、仲良しの子供達を乗せて、クリスマスライトツアーへ、Let’s go!

私は生憎、夜は仕事だったので参加できず。旦那が子供らを連れてバスに乗ってくれました。子供達は、とても楽しかった様で、興奮しながらその様子を話してくれました。

では⑮の続きに参りましょう。

それから、しばらくして、ドクターLが顔を出してくれました。これから培養師さんが顕微受精をしてくれるとの事でした。採卵後、出血も少量で、意識も明確に戻って来たので、Cクリニックを後にしました。

軽い生理痛の時の様な鈍痛が、下腹部にありましたが、元気です。田舎町から飛行機に乗って都会に来たのだから、帰りの飛行機の時間まで、少し街中を歩いてみる事にしました。

土曜という事で、海岸沿いのストリートにマーケットが出てました。その町のアーティストさん達が手作りした、アクセサリーや、服、陶器など、見てるだけでもワクワクします。新鮮な野菜や果物もどれも美味しそうです。テイクアウト出来る食べ物屋さんもあります。アジア系のストリートフードもあり、見てるだけでも、とても楽しいです。手作りベーカリーもあって、甘〜い香りです。適当に色々な物を買って、J男と分け合いました。

そして、時間になったので、空港に向かい、家路に着いたのでした。

週末が明け、月曜日になりました。午前中、9時ごろにCクリニックの培養師さんにから電話が掛かってきました。「グッドニュースです。今回、ICSIをしたところ、4つの受精卵が確認出来ました。これから、数日培養していきます。」また3日後に受精卵の様子を知らせてくれるそうです。取り敢えず、第一関門突破です。

そして、本日は、J男の、精巣摘出の主術の日です。今度は私が、病院まで付き添いました。午前中に病院に向かいます。個室の病室に通され、J男は手術着に着替える様にナースに言われました。午後になると順番が来た様で、ベットを押されて病室を後にしました。私も、手術室の入り口まで一緒に行き、「頑張って」と見送りました。

手術が終わって、麻酔が冷めて、病室に戻ってくるまで2〜3時間はかかるとの事だったので、気分転換に、外の空気を吸いに。近くのカフェに行き、遅いお昼ご飯を食べました。それからまた、J男の病室に戻り、J男の手術が終わるのを待っていました。

夕方、やっと、手術を終えたJ男が病室に戻って来ました。未だ麻酔が効いてるのか、目を閉じてます。声をかけると目を開けて、一言、二言話は出来ます。

J男の場合は、私の採卵時の、鎮痛鎮静剤の注射の麻酔とは違い、全身麻酔で、口の中に、呼吸用のチューブも入ってた様で、大掛かりです。麻酔から完全に覚めるのには、時間がかかるのでしょう。

ナースが、頻回に様子を見に来て下さり、血圧や脈拍、呼吸の状態をチェックしてくれました。それから、しばらくして、手術をしてくれた、泌尿器科のドクターRが回診に来ました。「手術は全て、うまく行ったよ。鼠径部からアプローチして採りました。しばらくは傷口が痛いと思うから、無理せず、必要な時は、処方した、痛み止めを飲んでください。それから、抗生剤は5日間忘れず飲んでください。」との事でした。

麻酔からも、だいぶ冷めて、意識もしっかりして来ました。歩いてトイレにも行けました。痛みも今の所はありません。という事で、まさかの、日帰り手術で21時頃、家路に着きました。

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IVF@海外 ⑭

お久しぶりです、の方も、初めまして、の方も、こんにちは😃 ここ最近仕事が忙しかったのと、副鼻腔炎でえらいこっちゃになっておりました。回復しましたのでまた、宜しければ、見て行って下さい。

では、⑬の続きに参りましょう。

採卵のため、Cクリニックに朝、9時に到着しました。ナースの方から色々と説明を受けました。私は、渡された使い捨ての、ガウンに着替え、両サイド壁、正面に緑が見える窓、そして入り口はカーテンで区切られた、半個室の部屋のリクライニングチェアーに座って待つ様に言われました。

J男は、その間、採精室に通されてました。J男は、しばらくして、私の居る部屋に案内されて来ました。

そして、私は、ナースから説明を受けたり、血圧や脈拍測定をして貰いました。私もJ男も交わす言葉は少なく、お互い緊張してるのが、伝わってきました。

すると、ドクターLが、カーテンをゆっくり開けて「ハロー、調子はどう?」と笑顔で入って来られました。それからJ男の事も気遣って、「来週、早々に、手術の予定が決まって良かったですね。」と言ってくれました。しかし、お礼を言うのは、我々の方です。もしも、ドクターLに出会ってなければ精巣にしこりがある、と言うのも、自覚症状が出るまで発見出来なかったに違いないので、感謝しても、感謝しきれません。何度も「Thank you」を伝えました。

それから、ドクターLが言いました。先程、J男が採取した精子を今回の顕微受精で使用すると言う事です。以前、冷凍輸送した精子も、今回の精子も質的には、同じだけど、やはり、鮮度が重要らしいです。凍結輸送の精子は、もし、J男が採卵日に一緒に来れなかった時の為の保険みたいな物なので、本日採取した、鮮度一番のを使用する事となりました。

施術する部屋へ向かいます。私が座ってる、リクライニングチェアをドクターLが押して入室です。海外のドクターは、こんな事までしてくれるんだ、とちょっと驚きました。J男が「じゃあ、頑張ってね。待ってるからね。」と私に、目をウルウルして言うと、ドクターLが「何言ってるの?J男も一緒に来るんだよ。」どうやら、施術中、側に座って付き添い採卵のようです。

リクライニングチェアの背がゆっくり倒れ、いよいよ始まります。J男が横で手を握ってくれてるので、心強いです。腕に点滴の針が入りました。そして、アルフェンタニルと言う薬が注入されて、少し意識がぼーっとなりました。

これは、ドクターLが、「アルフェンタニルと言う鎮静、鎮痛剤を入れますね。」と言ったのを覚えてるので確かだと思います。日本でも採卵の時には、使用されてるのでしょうか? カクテルを飲んだ時みたいに、少し、ぽわーんとした感じになるのですが、意識はあります。両足を台にかけます。経腟超音波で左右の卵巣がモニターに映し出されます。ドクターLは、モニター越しで説明しながら、採卵していきます。私とJ男もモニターを見ています。

尖った針の様なのが見えてチクッとしました。そして丸い泡の様なのをどんどん吸って行きます。それを左右とも行い終了しました。時間にして10分位だったでしょうか。私はリクライニングチェアに横になったまま、今度はナースがリクライニングチェアを押してくれ、先程いた半個室の部屋に移動しました。

私は、まだ、アルフェンタニルが効いてるのでしょうか、ボーッとしてます。ナースがお腹に当てるホットパックを持ってきてくれました。暖かい、紅茶にビスケットも添えて持って来てくれました。生理痛の軽めな感じの痛みはありますが、大丈夫です。無事終わりました。

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IVF@海外 ⑬

本日もモニター越しから、こんにちは😃 先日、J男と子供達が、ホームセンターで、Mizuna(水菜)の苗があったらしく、買って来ました。庭で、少しばかり、野菜を作ってるので、早速、水菜も仲間入り。しかし、直ぐ花が咲いてしまいました。なぜ、なぜ、なぜ?? 小さい苗だったのに、なぜ、花が既に咲いてしまったのでしようか? 外国暮らしで、水菜サラダが食べれると、楽しみにしていただけに、とても残念です。

では、⑫の続きに、参りましょう。

数日後、検査の結果が出ました。血液検査で、腫瘍マーカーの値が高かったのですが、全身CT検査の結果、臓器への転移は、ありませんでした。腫瘍は、精巣内だけ、と言う事です。早期発見で、本当に良かった!腫瘍がまだ、小さいので、本人、全く自覚症状が無く、普通に生活が出来てる事も救われました。

手術は、10日後に行われる事となりました。

私は、自己注射も、怖いながら、なんとかこなしてました。採血や、経腟超音波エコーも、フルタイムの仕事をしてましたが、仕事に差し支える事なく、行えてました。これは、私の仕事が、昼過ぎからのシフトや、深夜のシフトの時もあったりと、午前中や昼間に割と自由な時間があったからだと思います。

そして、卵胞が20数個、育って来ました。大きさも十分だと、ナースAに言われました。そして、ドクターLの指示によると、採卵を明後日行うとの事です。ドキドキしました。

早速J男に知らせました。採卵日の明後日は、ちょうど、土曜日で、お互い仕事が休みでした。J男の手術は採卵日の数日後の予定なので、J男も一緒に、Cクリニックに行く事にしました。

土曜日出発だと、もし、飛行機がキャンセルになってCクリニックに、辿り着けない、と言う嬉しく無い、ハプニングが起こるかもしれないので、金曜日、仕事が終わった後、出発する事にしました。早速、飛行機のチケットやホテルの予約をしました。

金曜日、仕事を定時で終えて、我々は、急いで空港に向かいました。ホテルに着くと、目覚ましと、携帯のアラームをしっかりと確認して就寝しました。絶対寝過ごす訳には行かない。翌日9時に、Cクリニックです。

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IVF@海外 ⑫

モニター越しから、こんにちは😃お越し頂いてありがとうございます。

今日、子供達が学校から帰って来た後、トランプゲーム、神経衰弱を一緒にしました。8歳と6歳の子供なのですが、わたくし、まさかの惨敗でありました💦 子供の記憶力と集中力には、目を見張るものがありますね。私は、自分の記憶力の衰えに悲しくもあり、子供達の成長が嬉しくもありました。

では、⑪の続きに参りましょう。

私とJ男は、ドクターLの言葉を信じて、ICSIに向けて準備を進めて行く事をお願いしました。

その後、私の経腟超音波エコーの依頼書と、血液検査依頼書がPDFでEメールで送られてきました。これより、採卵時まで、ホルモン値検査の為の採血、卵胞の成長度合いを確認する為の経腟超音波エコーが、採卵時まで複数回始まります。最寄りの検査機関で行い、結果が出次第、ドクターLのCクリニックに、FAXかPDF添付で、送ってくれるそうです。

その結果を元にドクターLが排卵誘発剤の量を決め、それを私の担当のナースAに伝え、ナースAが私に電話か、携帯にメッセージで伝えてくれると言う流れです。そして私が、指示があった、排卵誘発剤の薬液の量を、調節して、自己注射となります。

自己注射は、毎日の事なので、毎回毎回緊張し、恐怖でした。しかし、やれば出来るものです。糖尿病の方ももインシュリンの自己注射をしたり、指に針を刺して、血糖値を自分で測定すると聞いた事があったので、その患者様のお気持ちが、少し理解できるよな気がしました。

翌日、J男は泌尿器科の専門医、ドクターRの元へ受診しに伺いました。ドクターRは、見た感じ60代くらいの、ベテランのドクターと言う印象だったそうです。

ドクターRは、単刀直入に言いました。「手術をして取りましょう。この場合、右精巣に腫瘍があるので、右精巣全てを、摘出する事になります。幸い、超音波エコー検査によると、腫瘍はまだ、とても小さい。しかし、直ぐに大きくなる可能性もあるので早めに手術したほうが良いです。」

J男は、もう覚悟はしていたので、ドクターRが言う通り手術を受け入れる事にしました。精巣腫瘍の殆どが悪性、つまり癌という事だそうです。何処かに、すでに転移は無いかどうか、全身CT検査や血液検査などもする事になりました。

ドクターRは、「この小さな、しこりを発見出来るとは、大したものだ。こんなに早期発見が出来て、本当に良かったね。」とドクターLに感心してました。

J男は、ドクターRにICSIをする為に明日にでも精液採取をする事を伝えましたが、その事に反対は、されませんでした。J男の精液検査が惨敗だったのも、精巣癌によるものだとドクターRも言ってたそうです。

もし、このタイミングで、不妊治療を始めて無かったら、ドクターLに、出会えるのも今ではなかったはずで、そうなると、精巣癌の発見も、もっと、遅れてたに違いありません。

ドクターLに出会えた事は、本当に幸運でした。


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IVF@海外 ⑪

本日もお越し頂いてありがとうございます。夕方凄い睡魔に襲われ、子供のお風呂やご飯、歯磨き全部終わらした後、数時間爆睡しておりました。変な時間に目が覚めて、更新しております。

では、⑩の続きに参りましょう。

J男は、超音波エコーをした翌日、ドクターKのもとへ、向かいました。ドクターKは、ゆっくりと検査結果を伝えました。「エコーによると、右側の精巣に腫瘍が認められたわ。直ぐに泌尿器科の専門医に紹介状を送ります。そちらで、専門医による治療が始まると思うわ。エコーの結果を不妊治療の専門医、ドクターLにも送っておきますね。」

J男は、「精巣に腫瘍??」 と言う言葉で、頭が真っ白になって後の話は、全く頭に入らなかったそうです。診察後、職場に戻りましたが、当然、仕事が手につく事は無く、これからどうなるのか、漠然とした不安に駆られたと言ってました。泌尿器科専門医の予約は翌日に決まりました。

私の元にJ男から、検査結果の報告が来たのは、仕事中でした。昼休み時間に携帯を確認した時、一瞬目の前が真っ暗になりました。私も、とてつもない不安に駆られたのを覚えてます。腫瘍って癌?? いや、良性かもしれないし。IVFなんてしてる場合じゃない。J男の体の方が一番大事だ!

私は、午前中に、生理が始まり、J男からの携帯のメッセージを確認した後、ドクターLのクリニックに、電話を入れました。看護師さん、ナースAが私の担当になりました。

ナースAに、J男の精巣腫瘍が、見つかった事を、震える声で伝えました。「だからもうIVFどころではないです。」と、振り絞って声に出しました。

すると、ドクターLから、その件で、Skypeで我々と、話がしたいとの事を伝えてくれました。既にドクターLの元にはJ男の検査結果が届いていた様でした。夕方、18時に予約をとりました。

18時ちょうどに、ドクターLからSkypeがかかって来ました。早速用件に入ります。泌尿器科専門医への、受診が明日なので、精巣腫瘍の治療方針は分からない事を伝えました。

ドクターLは、「このまま、ICSIに向けて準備を進めて行くのは可能です。今週期、顕微受精をするのであれば、J男は明日にでも、精子を採取して、最寄りの検査機関に提出して下さい。そこから、こちらのCクリニックに凍結移送して、こちらで保管します。そして採卵時に、解凍して顕微受精します。もし、採卵日当日、J男もCクリニックへ来院出来る場合は、当日精子を採取して、凍結精子と比べて良い方を顕微受精しましょう。どうされますか?」

私達は予想もしてなかった提案に、驚きました。てっきり、IVFはキャンセル、しなければいけないとばかり思っていたからです。私達には、子供は授かれない、と諦めかけてた所に、思いも寄らないドクターLの言葉に、希望の光を感じると同時に、本当に、精巣腫瘍の治療と並行して、顕微受精が可能であるのか、半信半疑でした。

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IVF@海外 ⑩

こんにちは😃 モニターの向こうのお方、初めてのお方も、再びのお方も、来て頂いて、ありがとうございます。

今日は、久々の休みです。しかし、働く主婦と言うのは、休みの日でも、フル活動です。いかに、仕事日が楽になる様に常に考えて、1週間分の食材の買い出し、1週間分のご飯の作り置き、子供の1週間分の学校ランチの大まかな準備、掃除、洗濯、諸々。それに加えて、子供の習い事や、スポーツの送り迎え、お誕生日会への送迎、などなど。出来る範囲で無理せずやっていきます。

それでは⑨からの続きに、参ります。

家に着いたのは、21時頃だったと思います。また翌日から、日常通り、仕事が始まります。その夜はグッタリして、ベットに倒れ込む様に就寝しました。

私達は、ドクターLのCクリニックから遥か遠い場所に住んでます。飛行機と、バス、電車などを使用して、3時間半はかかります。こんな遠方でのIVFは、本当に可能なのだろうか? 

この疑問をドクターLの診察時に問うと、「クリニックに来て貰うのは採卵時と移植時の2回で、後は電話やSkypeでの診察になるので、大丈夫。後は貴方達の住んでる町の採血検査機関と超音波検査機関と連携して行うから極力負担がかからない様にします。」と言われました。

この国では、IVFは国民保険の対象になるので、いくらかは、保険でカバーされます。それと、我々はプライベートの保険にも加入しているので、そこからも少しは、カバーされました。それでもやはり、金額的に負担があるので、ドクターLは、それを理解して、なるべく、交通費や、宿泊費がかからない様にと、配慮してくれたのかと思います。

また、ドクターLは、遠方から来てる我々に、さほど、驚いてない様子から、私たちの様に遥々治療に来る患者様も少なく無いのでは、と思いました。

それから2日後の午前中に、J男の精巣の超音波エコーの検査が行われました。私はさほど心配はしてませんでした。まだ若いし、スポーツもしてるし、ジムにも通っており、食生活も悪くは無く、中肉中背、肥満とは程遠く、筋肉も付いてがっしり体型、健康的な印象です。

J男によると、検査は15分くらいで終わったそうです。超音波エコーをしてくれた検査技師の方によると、このエコー写真を、画像診断医師が読解して、その結果を、ファミリードクターKの所に送ってくれるそうです。後は、ドクターKからの連絡を待つだけです。

私は、下腹部の重怠さが始まったので、そろそろ生理が来るかなと、感じていました。

J男の元に、超音波エコーをした日の午後に、ドクターKのクリニックの受付の方から、明日にでもドクターKの診察予約を入れるように促され、一番早い時間で予約を入れました。

私は、仕事が終わった後、帰宅すると、この一連の事をJ男から聞き、色々と、早く事が進んで良かった良かった、とこの時は、思ってました。

海外にお住まいの方は、同感して頂けると思うのですが、日本では、当たり前に、スムーズに物事が、進みますが、外国では、そうはいきません。電話して、問い合わしても、「聞いてない、知らない、」「確認して折り返し電話する。」と言ったっきり、一向に電話がないのも日常茶飯事です。そしてまた電話すると、「聞いてない、知らない」。。。の同じ無限ループに突入。

ですが、この国で、事が早く進むには、やはりそれなりの理由がある事を後に理解するのでした。

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IVF@海外 ⑨

訪問してくれた方、どうもありがとうございます。

12月に入って、子供達は、レゴのアドベントカレンダーを毎日、楽しみにしながら、開けてます。これからクリスマス迄の間、なんだかワクワクしますね。

それでは⑧からの続きに、参りましょう。

その後、Cクリニックの、Webページをじっくり見ました。ドクターの顔写真と、自己紹介の欄に目を通しました。J男と私は、なんと言いますか、直感で、「ドクターLにしよう!」、と同時に口にしてました。ドクターLは、女性不妊だけでは無く、男性不妊も、専門としているらしく、希望の光を私達に与えてくれる様な気がしました。

あれよ、あれよと、事は、進み、2週間後位に、予約が取れたと、思います。私もJ男も、有給を一日とりました。仕事が終わった後、急いで、夕方便の飛行機に乗りました。

その夜は、ホテルに1泊して、翌日、ドクターLの元へ、受診に伺いました。

ドクターLは、我々の、緊張を解す様に、笑顔で挨拶をしてくれました。小柄で、優しそうな雰囲気が、感じられましたが、優しいだけでは無く、知性が秀でている、そんな印象を受けました。

既に、今までの、検査結果にも目を通して下さり、話は、サクサクと、進みました。

ドクターLは、「IVF(体外受精)をしましょう。その中でも、顕微鏡下で、精子を直接卵子の細胞に入れるICSI(顕微受精)でいきましょう。」と言われました。

私もJ男も、ICSIなんて言葉、聞いた事も無かったので、何がなんだかさっぱりでした。ドクターLは、分かりやすく私達に、説明してくれました。

私は事前に、不妊治療とワードをー入れて検索してましたから、てっきり、インターネットで見た、卵管造影をしたり、通水をしたり、子宮鏡をしたり、タイミング療法などが始まるのかと、思っていました。

それがいきなり、不妊治療の最後の砦に初めからチャレンジするなんて、本当に驚きました。まあ、言い換えれば、私達には、それしか道が無かったのだと思います。

ドクターLは、私の血液検査のホルモン値など、全く問題が無いから、諸々の検査は、時間の無駄だと言われました。「不妊治療で大事な事は、今日という日が人生の中で一番若い。一番若い今、スタートを切るのが、成功に導く一番の近道だ」と、おっしゃいました。

その後、今度はJ男を診察しました。「精液検査結果が、余り思わしく無いけど、大丈夫。自然妊娠だと、精子が運動性に欠けると、受精は難しい。しかし、ICSIは、そんな精子の中から、一番良いのを厳選して、直接卵子に注入するから、可能性が格段に上がる。」と言われました。その後、精巣の触診もしました。

すると「右側にしこりがあるけど、気が付いてたかな?痛みや違和感は無い?」と問われました。J男は全く気が付いていなければ、痛みも違和感も全く無かった様です。

「直ぐに超音波検査をした方が良いから、ファミリードクターに超音波の依頼をして貰って下さい。」とドクターLは言いました。

私は、と言うと、次、生理が来たらこちらのクリニックに電話する様に言われました。それから、今後必要になる自己注射を貰って診察を終えました。

ドクターLのクリニックを後にして、J男は直ぐに、ファミリードクターKのクリニックに、電話しました。精巣の超音波検査の依頼を、検査機関にファックスして貰う様に、依頼しました。その後、検査機関に、超音波依頼が、ファックスで届いてるかの確認の電話をして、翌々日に超音波の予約が取れました。

これから一体どうなるのか、不安な気持ちを抱えて、また遥々、飛行機に乗って家路に向かいました。

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IVF@海外 ⑧

初めましての方も、お帰りなさいの方も、訪問して頂いて、ありがとうございます。

12月に入りましたね。我が家では、12月になると、恒例の、エルフが登場です。毎晩、子供が寝た後、エルフを、私か、旦那が、せっせと家の何処かに、移動させて、朝、子供達が見つける!と言う、クリスマス迄の、小さな遊びを楽しみます。もちろん、子供達は、エルフは、自分たちが良い子にしてるかどうか、North Poleから、視察に来てると思ってます。今朝、子供達の、学校に行く準備が普段に比べて、とっても早かったです。

それでは、⑦の続きに参りましょう。

不妊治療が出来る、3つのクリニックを提案して貰いました。私達が住んでるところは、小さな田舎町です。Aクリニックに行くには車で3時間くらいかかります。

Bクリニックに行くには、別の州になるので、もはや車で行ける距離ではありません。飛行機と、そこからバスや、電車で乗り継ぐと2時間半は軽くかかるでしょう。

Cクリニックは、更に、遠い、別の州になるので、同じ様に、飛行機と、バスや電車を駆使して、3時間半は見といた方が良いと思います。

何という事でしょう。不妊治療を始める前に、距離的な壁が立ちはだかるとは、思いもよりませんでした。

数年前、この町が、気に入り、ここに住むと、決めたのは、間違い無く私です。ここで、今の旦那、J男と知り会えた事は、私の人生にhappyという名の、スパイスを与えてくれました。

なので、この片田舎に住んでる事は、決して後悔はありません。しかし、適切な治療を受けるのに、こんなに不都合な場所に身を置いてたなんて。どうすれば、良いのでしょう。

しばし、私も、J男も、考えましたが、二人の口から出た答えは、Cクリニックでした。と言いますか、逆に言い換えると、Cクリニックしか無いと思いました。

Aクリニックは、B,Cクリニックと比べると、成功率が低い。

Bクリニックは、子供に関する無犯罪証明書(例えば、子供虐待などの)の提出が義務付けられている。

Cクリニックは、成功率がBクリニック同様、高い。Cクリニックは、無犯罪証明書提出の必要性が無いので、証明書発行迄の、複雑な手配や、時間が省ける。

消去法で行くと、Cクリニックしかありませんでした。例え、飛行機とバスや電車を使って3時間は余裕でかかっても。

その旨をドクターSにお伝えしました。ドクターSも実はCクリニックが1番お勧めだと言ってくれました。取り敢えず、これから、不妊治療第一歩を歩める、クリニックが決まりました。

次は、そのCクリニックに勤務する10名近い、不妊治療を専門とする、ドクターを一人、選抜しなくてはなりません。ドクターSの、知ってる範囲で、色々情報を与えてくれました。

日本の不妊治療クリニックに、行った事が無いので、日本のシステムの事は、全く分かりませんが、こちらのクリニックでは、一人のドクターが、全て通しで、治療を進めてくれるとの事でした。

「CクリニックのWebページに、ドクターの自己紹介の欄があるからそこも参考にして、選んだら良いよ。家に帰って、お二人で良く相談して、ドクターを決めれば良いわ。決まったら、そのドクター宛に私が紹介状を送るわ。後は、そのクリニックから、お二人に電話がかかってくるから、予約日を決めて、そちらで診察になるわ。」

という事で、ドクターSの診察室を後にしたのでした。